拡張

サイエントロジー専用放送局

May 28, 2016

歴史的なスタジオが21世紀の宗教のメディア発射台になる。

ハリウッドのスタジオの2階、マロンカラーとグレーの配色の真新しい会議室で、15人のメディア役員たちが激しく質問を交わし合いながら、翌週の仕事のプランを叩き上げている。 テーブルの上にはフィリピン、モロッコ、キプロスでの撮影に関する報告書が置かれている。 シドニーとニューヨークでの今度の撮影に向けた準備が話し合われている。

サイエントロジー・メディア・プロダクションズ

ディレクター、ライター、映画監督、ミュージシャンたちが執り行う、ハリウッドのスタジオならではの由緒ある儀式 ― いくつものメディア制作へと結合される何百もの作業に関する、毎週定例の脈拍チェックである。 会議室の窓から外を見れば、世界で最もよく知られた看板のひとつが、この集まりにインスピレーションを与えてくれるかもしれない。山の中腹に少々不揃いに並んだ「HOLLYWOOD」の太い文字が、世界の芸能界の中心地を見下ろしている。 映画産業勃興期の1912年に建設されたこのビンテージ・スタジオには、実は1世紀にわたる映画製作の伝統を遥かに超えるものが包含されている。 ここは芸能スタジオではない。人類を向上させ、より良い世界を築くためのスタジオだ。大言壮語ではない。むしろ控え目な言葉だ。

SMPことサイエントロジー・メディア・プロダクションズの本拠地であるこのスタジオで制作されるビデオと音楽、一般向けイベント、情報誌、そしてまもなくオンエアされるテレビとラジオ番組が伝えるメッセージはこうだ。騒然とした世界にも、希望は存在する。

サイエントロジー・メディア・プロダクションズ
サイエントロジー・メディア・プロダクションズ
細部にわたる綿密さ 現在はサイエントロジー・メディア・プロダクションズとなった敷地内で、この歴史ある屋外の回廊が往年の輝きを取り戻した。

「それがどういうものか見てみたいですか? 人類に奉仕し、文明を向上させ、社会の腐敗に対する解決策を見出すメディアとはどんなものかを。 これがそれですよ」と語るのは、SMPのオーディオビジュアル制作の大部分を統括するシニアディレクター、ミッチ・ブリスカーだ。

ブリスカーとその他の役員らが毎週金曜日にミーティングを持つ会議室は、ブロードキャスト・ビルディングの一角にある。ロマンに彩られた映画製作の歴史と21世紀のテクノロジーを組み合わせたSMPの施設のひとつだ。これらが一体となって、他のどこにもない5エーカーのメディア・パワーハウスを形成している。 最近ではほとんどスタジオが多くの制作工程を外注しているが、SMPではすべての制作と発信の場が高度に統合され、ひとつの施設に組み込まれている。 施設を見下ろす50メートルのアンテナ塔は、SMPがサイエントロジーの「声」であることを世界に向けて表明するシンボルであると同時に、現実の証拠でもある。

そこにはサウンド・ステージと編集スタジオ、制作室、印刷物と放送用それぞれのニュースルーム、コンピュータの魔法で物質化される特殊効果、セットの製作所がある。 超近代的なオフィスがあり、その外には念入りに復元された築100年の回廊がある。

Exhibition devoted to L. Ron Hubbard’s work
HISTORY L. ロン ハバードは1930年代にこのスタジオで脚本を執筆した。 現在のSMP施設内では、そのエリアは彼の業績を紹介する展示コーナーになっている。

そのブロードキャスト・ビルの会議室には、高さ2メートル、幅1.2メートルの大きなホワイトボードが二つ掲げられており、 そこには細長いマス目で枠線がぎっしりと引かれている。 何百ものマス目には、制作中のビデオが列記され、それに付随する諸々の作業がびっしりと書き込まれている。 その中身は2時間のドキュメンタリー、調査報道、シリーズもの、現地取材によるニュースレポートなどだ。ニューギニア、コロンビア、スイスといった遠い外国もあれば、カリフォルニア州コンプトンのスラム街での取材も含まれる。 むろん、他にもまだまだある。

ボードを端から端まで指し示しながら「私たちは適切な規模で考えたいのです。私たちが行っている人道支援活動は不可欠なものですから、私たちはそれらを大きく扱います」とブリスカーは語る。 「これまでに発展してきた社会におけるメディアは、営利企業によって形成されたものです。 格付けや株主の意向に左右されない、独立した本物のジャーナリズムは存在しません。 私たちのやっていることは、そうしたメディアのパラダイムを完全に転換させる、新しいものです。 私たちは100パーセント、サイエントロジストの寄付によって支えられています。彼らの目的は世界の状態を向上させることです。」

さらに彼は付け加える。「私たちのメンバーは、世界に思いやりを取り戻すことを信じています。 ほとんどのメディアでは、思いやりは優先事項ではありません。 私たちの使命においては、それは優先事項のひとつです。」

同じミーティングの席に、この教会の代表的な報道・オピニオン雑誌、Freedom の編集長であるジョン・サッグもいた。 ブリスカーやSMPにいるその他の多くのプロたちと同様、サッグも長い間一般メディアでキャリアを積んできた。 「私がジャーナリストになったのは、世界を変えること、より良くすることができると思ったからです」とサッグは語る。 「今のメディアのひどい有様を見てごらんなさい。主要な報道機関や番組はすっかり堕落し、ろくなものはほとんどありません。 Freedom は、社会に建設的な変化を起こすチャンスを私に与えてくれたんです。 私たちが世界を変えられるかって? もちろんですとも。」

「自分で自分の物語を書く」

2016年5月28日、1万人を超えるサイエントロジストと友人たちが、中庭から駐車場に至るまで敷地内のあらゆるスペースを埋め尽くし、サイエントロジー・メディア・プロダクションズのグランド・オープニングを盛大に祝った。 多くの聴衆が、歴史の始まりに立ち会った興奮と感動を熱く表現した。 例えば、遠くスロバキアのコシチェから、SMPの開幕式を見るためにやってきたペーター・ココラスは 「孫、子の代までこれを語り継ぐつもりです。 これは本当にすごい」と語った。

世界の大半が、この宗教が自ら語る真実の物語をまだ聞いたことがない。 それが変わり始めたのは、この5月のイベントからである。 サイエントロジーの教会指導者デビッド・ミスキャベッジ氏は「ことわざにいわく『あなたが自分の話を書かなければ、どこかの誰かがそれを書く』」と語った。 「ですから、私たちは今後、歴史上他のどの宗教もやらなかった方法で私たち自身の物語を書くことになります。」

リトル・シアター
リトル・シアター もともとこのスタジオの上映室として建てられた由緒ある劇場が完全に復元され、20世紀初頭の壮麗さを取り戻した。
ロサンゼルスの重要文化財
No. 198
ロサンゼルスの
重要文化財
指定番号

その最初期の時代から、サイエントロジーの使命は人類をさらなる高みへと引き上げることだった。それを成し遂げるための鍵となるのが、この宗教の自前のメディアを持つことである。 サイエントロジーの創設者L. ロン ハバードは、作家、写真家、脚本家、映画監督でもあった。メディアに関するそのバックグラウンドは、サイエントロジーの急速かつ世界的な発展に大きく関係している。 教会は長年、ロサンゼルス近郊に自前の映画制作スタジオ、ゴールデン・エラ・プロダクションズを所有しており、印刷と配送施設を同じくロサンゼルスとヨーロッパの両方で運営している。

今後はこのサイエントロジー・メディア・プロダクションズが、雑誌やテレビ、ラジオ、特別イベント、インターネットといったマスコミュニケーションのエネルギーをひとつに集約した外部への情報発信を展開していく。 それにより、この宗教はかつては不可能だった形でメッセージを提供する能力を得たことになる。 この新しいグローバル・メディア・センターは、教会の近年の拡張に加えられたトッピングでもある。

サイエントロジーはこのデジタル時代における多くの事業体と同じチャンスと課題に直面してきた。家の中には大型スクリーン、小型コンピュータやタブレット、バーチャルリアリティーや3D、サラウンドの機器が溢れ、誰もがスマートフォンをポケットに突っ込んでいる時代。どこにいてもネットにつなぎっ放しで、ありとあらゆるコミュニケーション経路に首を突っ込んでいる一般人にどうやって自らの存在を知らせ、「メッセージを届ける」のか? あなたがサイエントロジー教会の立場であれば、果敢な開拓者精神を発揮して、グローバルなデジタル放送局をつくろうと考えるのが自然なことだろう。

SMPが供給するオンライン・メディアは以下のようなものになる。実況放送とオンデマンドのビデオ放送。放送衛星によるコンピュータやタブレット、テレビ、インターネットTVボックス、自動車のインターネットデバイスへのストリーミング配信。ラジオ放送、インターネットラジオ、ポッドキャスト。ウェブサイト。ソーシャルメディア。そしてこれらのすべてにユーザーを導くアプリの制作もだ。

これが、今日の、そして明日のグローバルな「デジタル放送施設」の定義を満たすために、SMPの施設が完全にゼロから組み上げられた理由である。

このサイエントロジー・ネットワークは、常時情報配信を行うことになる。 予測では、2000万世帯にリーチし、何百万ものストリーミング視聴や画面表示を生み出し、世界中のどこであれ、ネット接続しているあらゆるデバイスに24時間年中無休で、さらに多言語でリーチできる最先端のネットワークとなる。

SMPは、過去数十年に展開されたこの宗教の前例のない成長の延長線上にある。

これまでに重要な分岐点となったものには、サイエントロジーにおける「知識の黄金時代」と「技術の黄金時代」の到来がある。この宗教の教理と実践体系が完全に復元・復活され、L. ロン ハバードが意図した通りに提供できるようになった。

サイエントロジー・メディア・プロダクションズ
他のどこにもない施設 サウンドステージと制作室はSMPを含むあらゆるスタジオの心臓部である。

2009年には、ロサンゼルスに世界初の完全デジタル出版施設、ブリッジ・パブリケーションズが設立された。ハバード氏によるダイアネティックスとサイエントロジーの文献と講演録音を製作・配給し、どの言語でも、どんな量でも、地球上のどこにでもオンデマンドで注文に応えることができる。 続く2010年には、教会が展開する人道支援や社会改善のプログラムの資料を世界中の利用者に供給するために、国際サイエントロジー教会普及・配送センターが操業を開始した。これも他に類のない設備である。

その間、2003年から現在までに、6つの大陸で55の新しいサイエントロジー教会が開かれた。2013年11月にはサイエントロジー宗教の総本山があるフロリダ州クリアウォーターに、フラッグ・ビルディングと呼ばれる大聖堂がオープンした。

そして今回SMPができたことで、教会は放送網やインターネット、出版物を介してあらゆる場所のあらゆる人にリーチする体勢が整った。 それはサイエントロジーの核となる目的に根ざしている戦略的拡張計画の集大成である。その目的とは、ミスキャベッジ氏の言葉を借りれば「自分の持つ英知を分かち合うこと、人が自力でやっていけるように助けること」である。

サイエントロジー・メディア・プロダクションズ
VOICE OF SCIENTOLOGY ニュース、トークショー、ドキュメンタリーなどがSMPの放送設備から配信される。

「2010年頃を境に、広範なスケールの提供を可能にするすべてが揃ったところで、次の必然的ステップは地球規模のコミュニケーションでした」とミスキャベッジ氏は説明した。 「なら、私たちの専用テレビネットワークを持てばいいじゃないか。」

確かに、その通りだった。

そこで教会は全く新しいメディアとコミュニケーション施設を一から建設することを検討したが、明らかにそれには膨大な年月がかかる。 そこでミスキャベッジ氏はこう考え直したと回想している。「10年かけて建設する代わりに、この広いハリウッドのどこかに、今すぐ使えるスタジオがあるんじゃないか? これは実話です ― その翌日、答えが来ました。」

教会が得た情報は、ロサンゼルスの地方放送局、KCETが施設を売りに出しており、しかもそれはハリウッドで最も歴史があり、実際に稼働し続けている名物スタジオだというものだった。

1,542平方メートルビデオ制作や
ニュース放送のための
3つのサウンドステージ
すべてを合わせた広さ
720基の照明 スタジオの上方に
取り付けられ
セントラルボードで
制御できる
19台のカメラ ドキュメンタリー番組や
フィルム撮影用
20本のカメラ入力 撮影しながら
グラフィック、ビデオ、
音声を同時に供給可能

「まあ、私がそこの支配人に会うためにこの施設に大急ぎで向かったのは当然でしょう」とミスキャベッジ氏は語る。 「その放送局はこの歴史的建造物を手間ひまをかけて維持してきたので、開発業者がそれを取り壊すのを見たくなかったのです。 彼らは私たちならちゃんとやってくれると知っていたのです。」

そして、購入の取り引きが始まった後で初めて判明したことだが、西サンセット大通り4401番地に位置するこのスタジオは、1930年代にハバード氏が脚本家としてのキャリアを開始し、コロンビア映画のために15回連続の活劇映画「宝島の秘密」の脚本を執筆した、まさにそのスタジオだったのである。

運命の出会いだった。

唯一無二のグローバル・メディア・センター

2012年にKCETがバーバンクに移転した後、教会はこのハリウッドの重要文化財を徹底的に復元し、次世代のグローバル・メディア・センターに生まれ変わらせるプロジェクトを開始した。

ラジオとハイビジョン映像のための通信衛星システムに加え、SMPは3つのサウンドステージを備えている。さらに、セットのデザインと組み立て、編集、ビジュアル効果、作・編曲、録音、ミキシング、外国語への翻訳など、撮影準備から撮影後の編集作業に至るまでのあらゆる工程をカバーする設備がある。 また、教会のプロモーション、インターネットとソーシャルメディア、雑誌編集、グラフィックデザイン、教会イベントを担当する部局もある。

構内のすべての設備が、超高性能の巨大なデジタル・データ保存システムに接続されている。何百人もの強力なメディアプロセッサから成り、中枢となるひとつのスーパーコンピュータに同期している。 これにより敷地内のすべてのワークステーションがネットワークで結ばれ、ワークフローの境界線を取り除くことで、さまざまなメディア・フォーマットとチャンネルすべてにわたり、コンテンツとプログラム作成を戦略的に統合することを可能にした。

チャン・マホンは、インテグレーテッド・メディア・テクノロジー社(IMT)の放送システム担当副代表である。同社は大手のデジタルメディア・コンサルティングとエンジニアリング企業であり、FOXやワーナー・ブラザーズなどがその顧客だ。 SMPのプロジェクトにコンサルティングを提供したマホンは次のように述べている。「一生に一度の経験でした。 これほどの規模のプロジェクトは、世界で他に二つあるかどうかというくらいのものです。」

SMPの施設は未来を見据えて設計されている。 ほとんどの放送施設は今とは技術が大きく異なっていた何十年も前に設置されたものである。 これらの施設は毎年のように、次の年に対応できる範囲で技術を変えるというやり方を取ってきた。 SMPは違う。 この教会は最初の段階で未来のスタジオのあり方を予想し、コンテンツ制作と配信の両面で完璧なメディア施設を建築したのだ。

サイエントロジー・メディア・プロダクションズ データ集積センター
720時間分のフィルム/日
720時間分のフィルム/日データ集積センターが
世界各地から届く映像を
処理できる量

教会はまた、由緒あるスタジオの貴重な歴史を保存することにも同様の努力を注いだ。計40万時間もの復元作業により、この施設に宿るハリウッド黄金時代の魂を保存したのである。 その惜しみなく注がれた綿密な努力が最も顕著に見られるのは、SMPのBスタジオに隣接する「リトル・シアター」だ。もともと上映室として建造された、天井の高い威厳ある空間は、この施設が誇る貴重な文化遺産だ。その古風なモールディングと緻密な彫刻を施されたローマ・トスカーナ風の列柱は、薄汚れた石の壁に隠されていたのを「発掘」したものである。

SMPプロジェクトの主任デザイナーを務めた、建設設計会社ゲンスラーのアーウィン・ミラーはこう語っている。「このプロジェクトに注がれた文化財保存に関する専門技能のレベルは実に見事なものでした。 他のプロジェクトではまずお目にかかれないレベルの綿密さです。」

Editing Bay
無限の創造性 編集室と映写室ではクリエイティブなチームがあらゆるタイプのプロジェクトを制作する。
20敷地内の編集室の数

映画撮影の豊かな歴史と、現在進行中のデジタル・マルチメディアの未来を結ぶという意味で、SMPは印象的であると同時に比類のない施設だ。

「こんなものは他にありません」と語るのは、ジョン・マータ。芸能・メディア関係のベテラン弁護士で、元大手映画スタジオの役員である彼は、まもなく開設されるサイエントロジー・ブロードキャスト・ネットワークの番組制作・配給に関するコンサルティングを教会に提供した。 「その設備、細部にわたる配慮、その歴史など、比類のないスタジオです。教会はこれを現代によみがえらせたのです。」

編集室

そしてこの教会は、そこで止まることはない。

「地球の人口は現在70億人を超え、毎日20万人以上増加しています」とミスキャベッジ氏は語る。 「さらに、あらゆる人が毎日3000件ものコミュニケーションに接触しています。しかもそれらのメッセージのほとんどが、決まって偽りのヘルプ、誤った情報、真っ赤な嘘なのです。」

完全ネットワーク化
完全ネットワーク化業界最速かつ最もシステマティックな編集作業のために
すべての制作ラインを統合

教会がSMPのラジオとテレビ放送を開始する時、その内容は地球規模の運動としてのサイエントロジーを内部から紹介するとともに、サイエントロジーのスピリチュアル・テクノロジーに加えて教会があらゆる宗派の人々に提供する数多くの実用的な技能を説明する、さまざまな番組を含むことになるだろう。

また、教会が後援する人道支援キャンペーン活動に焦点を当てたコンテンツ、ニュース、特定の個人や重要な社会問題を取り上げたドキュメンタリーなども含まれることになる。 サイエントロジストが異宗教間グループや同様の目的を持つ地域団体・非営利組織などと協力して、より良い世界を築くために貢献している現場を取り上げる番組も制作されるだろう。

マスター・ミキシングルーム
最高の音響 マスター・ミキシングルームは、SMPの5つのミキシングルームのひとつ。優れた音響のために一から建造された。

この施設の技術クルーは、以前から教会の職員として映画制作や放送業界の技能を身に付けていたか、オーディオビジュアル制作のいずれかの工程に関して研修や見習いの経験がある職員で構成されている。 こうした教会職員をサポートする外部のメディア専門家チームは、それぞれデザイン、編集、デジタル出版、ソーシャルメディアや放送といった分野のプロ集団だ。 これにはFreedom 誌のスタッフも含まれ、その本部も現在はSMPに置かれている。

サイエントロジー・メディア・プロダクションズは、教会が献身的に取り組んでいる全般的な社会問題に関心を持つ視聴者向けのコンテンツを制作することも計画している。そのテーマは人権、市民の自由、宗教の自由、メディア、教育、不当な精神医療、社会のモラルや価値基準の低下などだ。 取り上げる際には、問題を明るみにするだけでなく、同時に解決策も提唱する。

“Floated” rooms
独立構造5つあるサラウンド・サウンドのミキシングルームは、振動が伝わらないように完全に分離した構造で設置されている。

60センチの
分厚い壁で
外部の音を
シャットアウト
60センチの分厚い壁で外部の音をシャットアウト

ハリウッドで30年以上仕事をしているジョン・マータは言う。「この教会はSMPにより、心情的な結び付きを生み出すような形で物語を語り、情報を伝えることができるようになるでしょう。それがひいては社会の変化をもたらすことになります。」

SMPは、その制作設備をあらゆる宗教・宗派や慈善団体、地域団体、人道支援組織などに開放する。そうした組織が取り組んでいる地域貢献、芸術や文化の振興、薬物や犯罪防止の取り組みなどを、彼らがさらに広範囲に、また効果的に行えるようにするためだ。

ロサンゼルス警察の北東地区を管轄するアルトゥロ・サンドバル警部も、早速これを活用することを計画している。 「我々はすでにサイエントロジーと素晴らしいパートナーシップを築いています。 SMPは、それをさらに高い次元に引き上げてくれるでしょう。ここを起点に、私たちが地域社会にリーチし、メッセージを発信していくための活動を行えるようになるからです。 ですから、我々はこれを非常に楽しみにしているんです。」

ロサンゼルス市当局と各映画・テレビ会社を結ぶ世話人であるケビン・ジェームズも、SMPのこの地域サービスの計画に喝采を送った。「このスタジオが利用されればされるほど、ボランティアや人道支援、市民活動に関してなされるべき仕事を達成できるチャンスが大きくなります。」

ロサンゼルスのテレビプロデューサーで、NPOとの協力や基金調達に携わっているマイケル・レビンも、このプランを大歓迎している。 「大企業がTVスタジオを所有し、製品を押し付けるだけの今のご時世に、こういう心意気を見せてくれ、かつ実行しようとする教会があるというのは嬉しいことです。 皆さんがいいものをつくり、より広い範囲で伝えていけば、そのメッセージが人々に伝わる可能性がさらに高まるでしょう。」

メディア管制室

綿密さと精確さ

そのメッセージをどのように語るのか? SMPでは、綿密なステップ、献身、細部に至るまでの注意、大量の創造力を注ぐことでそれを行う。

例えば、SMPの主任サウンド・ミキサーであるケアリー・バトラーは、この施設のひとつのビル全体がメインのミキシングルーム中心に建設されたこと、またミックスボードやその他の機器の大半がサイエントロジーの熟練したスタッフによるハンドメイドであることを指摘する。 およそ40フィート×40フィートの部屋の真ん中辺りにある点を指さして、バトラーは「ここがスウィート・スポットです」と言う。 そのスポットにいるリスナーには、音が耳に聞こえるだけでなく、手に取って触れるように感じられるのだ。

約2年前から、プロのチームがSMPの準備作業に取り掛かり始めた。その多くはサイエントロジーの他の施設から移ってきたスタッフだ。 何組ものビデオとカメラ撮影のクルーが世界中を回り始めた。常時10を超えるチームが、遠い国やアメリカ国内のすぐ近所で取材と撮影に取り組んでいる。 得られた素材はすべてSMPの巨大コンピュータに送られ、データ集積センターで分類され、用途に応じてさまざまなメディアの活動に振り分けられる。

Server room
115台の高速
サーバー
制作用と
アーカイブ用
80キロ分の
ケーブル
すべての制作施設と中央サーバー室を
接続
150+テラバイト制作全体を支える
処理能力の合計

例えば、7月31日にはニューヨークのハーレムに新しいサイエントロジー教会とコミュニティー・センターがオープンした。 トラックはその前日に、ハリウッド直送の機材を積んで到着した。

到着から数時間以内に、カバーするエリアを綿密に定め、配置が合意されたところで、ディレクター、プロデューサー、カメラマン、照明、音響担当、その他さまざまな仕事を受け持つテクニシャンが、イベント会場を屋外シアターに変身させた。 カメラを据え付ける台が建てられ、何キロ分ものケーブルが配線された。 会場を取り巻くように照明をセットする支柱が置かれ、ステージが組み立てられた。 巨大なアーム付きの自動制御カメラは、高所からの撮影により、全体を明瞭に見渡す映像を可能にする。

固定カメラがセットされたところで、移動式のカメラ台を持ち歩くオペレーターは自分の「定位置」と最適な動線を決め、ステージ上やその近辺の動きに応じて迅速に動けるようにする。

それは経験豊かな現地撮影ディレクターの采配による、バレエの群舞のような一糸乱れぬ動きだった。

数時間を費やした準備の甲斐あって、クルーはそれぞれの任務を円滑に遂行することで、撮影後の編集を経て世界がハーレムで起きたことをそのままの形で体験できることになる映像が収録された。

現地の聴衆にとっては、こうして立派な教会がオープンし、ハッピーエンドである。 しかし、このオープニングイベントを最初から最後までスムーズに進行させるために長時間懸命に働いてきたSMPのクルーにとっては、そこで終わりではない。 収録されたイベントには撮影後の編集が施され、SMPの本部からさまざまなメディアで世界中に配信されることになる。

その日のうちに、このイベントのニュースと新しい教会の構内を紹介する写真がSMPのコンピュータからインターネット上にアップされた。 ハーレムのオープニングの模様を収録した映像が世界中のサイエントロジー教会に送られ、編集されて他のイベント上映にも組み込まれ、教会の出版物でも紹介された。 Freedom 誌が使用したこのイベントの写真は、ビデオ撮影クルーに交じって現地で取材した本誌のカメラマンによるものである。むろん、記者も現地に派遣されていた。

では、サイエントロジー・メディア・プロダクションズはそのメッセージをどのように語るのか? 「精確に」である。そうして、全世界がそのメッセージを受け取ることができるように。

5 acres of creativity
5エーカー分の創造性 SMPのキャンパスには放送、ビデオ、音響、オンライン制作のすべての要素が含まれている。